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伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)

雪中雄鶏図(せっちゅうゆうけいず)

江戸時代中期 京都 細見美術館

雪の中、餌を探す鶏の朱のとさかや漆黒の尾羽が鮮やかに映える。庭の鶏の写生に励んだという若冲らしく、鶏の羽の重なり具合や足の描写には迫力がある。一方背景の雪をかぶった竹や菊は不思議な感覚でとらえられている。溶けた雪がまた固まったような、奇妙な雪の連なり。ジグザグに折れ曲がる竹。鶏、竹、菊、雪という吉祥の主題を組み合わせながら、従来の作品にはない独自の世界がここに開かれている。 この作品は若冲の比較的早い時期の製作とされる。こうした非現実的な自然景と写実的な動植物の織り成す独特の表現は、のちに精緻を極め、江戸絵画のなかでも比類ない幻想的な作風を完成させた。

伊藤若冲(1716〜1800)

正徳6年(1716年)、京都・錦小路の青物問屋「枡源」の跡取り息子として生まれる。23歳のとき、父・源左衛門の死去に伴い、4代目枡屋(伊藤)源左衛門を襲名する。「若冲」の号は、禅の師であった、相国寺の禅僧・大典顕常から与えられた居士号である(「居士」は、在家の仏教信者のこと)。大典の書き遺した記録(「藤景和画記」)によると、若冲という人物は、絵を描くこと以外、世間の雑事には全く興味を示さなかったという。商売には熱心でなく、酒もたしなまず、生涯、妻もめとらなかった。40歳の宝暦5年(1755年)には、家督をすぐ下の弟に譲ってはやばやと隠居し(当時、40歳は「初老」であった)、念願の作画三昧の日々に入った。以後、85歳の長寿を全うするまでに多くの名作を残している。中国絵画の影響を強く受け、身近な花鳥などを主題に奇想ともいえる超現実的な作品を得意とした。

H001 伊藤若冲 / 雪中雄鶏図

型番サイズ寸法(cm)販売価格(税抜)
L-H001LH117.0×W69.5×D4.0250,000円
M-H001MH100.0×W60.0×D4.0200,000円
S-H001SH89.0×W54.0×D4.0150,000円
SS-H001SSH50.0×W32.0×D3.346,000円

仕様: 額装(木製黒額縁、ビロードマット)
認定書・差込式段ボール付(黄袋入)